「宅配って、面白いですね。店だと開店した当初が一番売れますが、宅配は違うんですね」とクライアントの社長様がうれしそうにいわれました。
通常、店舗をオープンさせる場合は工事が入ります。外装は大がかりでなくても、内装の工事はキッチリと行います。工事をしていると前を通る人たちが「ここには何が出来るんだろう?」と興味をもちます。
いざ開店となれば、店頭には花が飾られたり、看板がでたりして、店頭は賑やかになります。
新しい店ができると「1度は行ってみようかな」という気持ちになるので、行列ができることもよく見かける風景です。
開店後しばらくすると、興味半分で来たお客様や自分には合わないなと思ったお客様、お店に満足しなかったお客様の足が遠のきます。
開店の時に、お客様に満足感を与えて、また来たいなと思っていただければ繁盛店にはなれますが、それでも開店初月の売上は高くなり、それ以降は開店時の売上を抜くことは簡単ではありません。
特に、開店の準備をしっかりした店舗やチェーン店ではこの傾向が強いようです。
ところが、出前・宅配は、店頭を飾る看板もありませんし、花が飾られることはありません。販促をしても、店舗のオープンに比べたら、決して華々しいスタートではありません。
しかし、出前・宅配のしくみさえ作っておけば、確実に売上は上がります。
ある店では今まで宅配の売上の最大売上が1日5万円でしたが、宅配のしくみを作ったことで、1日25万円の売上になりました。
毎日がピークとは限りませんが、年間で考えれば1店舗で数千万円の売上がプラスされたことになります。
さらにいいことに、出前や宅配のしくみができあがれば、3~5年間は前年売上を上回り続けます。
少なくとも弊社のクライアントの殆どがそうです。
中には売上前年比150%が2年続き、その後も110%を超えた店もあります。
そして、天候の影響も受けにくいので、店の売上よりも安定感があります。
すでに8年以上しくみを回している店でも、一番売上の見込みがたつのが出前宅配です。
出前や宅配のよさは、じわじわとお客様に出前や宅配に浸透していくことです。
急激に上がった売上は、急激に下がることもありますが、じっくりと上げた売上は長く続いていきます。
店の売上を維持するのは大変です。それよりも、出前や宅配のしくみをつくって、新しい売上・利益の柱を作る方が簡単です。
店の売上と出前や宅配の売上が、車輪の両輪のようになれば、経営も安定します。
出前・宅配は派手さはありませんが、確実に、長く、安定的に売上に貢献します。